【名作】『聖剣伝説』シリーズが本日で31周年!
4のフルリメイクを待っていますぞ!
『ファイナルファンタジー』の外伝作品として始まった『聖剣伝説』シリーズ
シリーズの始まりは、ゲームボーイ向けに1991年6月28日に発売された『聖剣伝説 〜ファイナルファンタジー外伝〜』(以下、初代『聖剣伝説』)だ。本作のみ「ファイナルファンタジー外伝」と銘打たれているように、既に人気を博していた『ファイナルファンタジー』(以下、『FF』)シリーズの派生作品と位置づけられていた。そのため、作中にチョコボや飛空艇、「ケアル」「ファイア」といった魔法が登場している。 ゲームの内容としては、コマンドRPGの『FF』シリーズとは異なり、見下ろし型画面を縦横無尽に操作するアクションRPGとなっている。
また、戦闘がエンカウント方式だった『FF』と比べ、『聖剣伝説』シリーズはアクションに重きを置くぶん、移動と戦闘がシームレスに繋がっている点が特徴だった。
そして初代『聖剣伝説』にはジョブシステムも存在し、4種のジョブの選択によってステータスの上がり方に差が出るようになっていた。

そもそも『聖剣伝説2』は『FF』シリーズの4作目として企画されており、スーパーファミコン用のCD-ROM作品として、『クロノトリガー』の題で設計されていたものだった(出典:電撃オンライン)。諸般の事情により当初の案のまま発売されることは叶わず、『クロノトリガー』は形を変えて新しくプロジェクトを作り直し、『FF』を題さなかった本作は『聖剣伝説2』として世に出ることになる。 『聖剣伝説2』はシリーズ初のマルチプレイ対応作品でもある。2Pコントローラによる2人プレイは勿論のこと、マルチタップを使用すれば最大3人での同時プレイが可能であった。
また、『聖剣伝説』の特徴として広く知られる「リングコマンド」が誕生したのも本作からである。キャラクターの周りに円状にアイコンが登場するリングコマンドは、移動と戦闘がシームレスな本作に非常にマッチしたUIであった。 本作の美しい2Dグラフィック、音楽、壮大なストーリー、感動のエンディングは、多くのプレイヤーの心を打った。そして、「マナ」が満ちる世界の破壊と創造という『聖剣伝説』の根幹を成すサーガが、本作以降のシリーズを通して描かれることになっていく。

基本的なシステムは前作を踏まえつつ、美しい2Dグラフィックはさらなる向上を見せた。本作の最大の特徴は、ゲーム開始時に主人公と仲間2名の計3名を選択することでメインストーリーが大きく3つに分かれる「トライアングルストーリー」と呼ばれるシステムである。プレイアブルキャラクターは全部で6名登場し、選んだキャラクターによって発生するイベントや会話も細かく変化する物語の幅広さが魅力のひとつだ。 また、本作ではクラスチェンジシステムが採用されている。各キャラに初期職にくわえ光3種・闇3種の計6種(クラス4はリメイク版のみ? 要確認)のクラスが用意され、サポート寄りか、アタッカー寄りか、といった戦闘時の性能が変化していく。
また、シリーズで初めて昼夜と曜日のシステムを搭載したのも本作である。
本作は主要なキャラクターの人気が非常に高いことでも知られる。『聖剣伝説』シリーズが今日に至るまで愛される背景には、世界に生き生きと息づくキャラクターたちの魅力が大きな役割を果たしていることは間違いないだろう。

ナンバリングが付けられていない本作はシリーズの外伝的な位置づけであり、メインシナリオは存在するものの、多数のミニシナリオをプレイヤーの好きな順で攻略していける自由度の高さが大きな特徴であった。
本作はワールドマップもプレイヤー自身で作る「ランドメイクシステム」が採られている。町や森、洞窟や海辺などを世界のどこに配置するかは全てプレイヤーに委ねられている。 また、本作はゲーム開始時に主人公を男女のどちらかから選択するが、前作『聖剣伝説3』と打って変わって一言もしゃべることはない(一部例外を除く)。マナの樹をめぐるストーリーであることは変わらないが、本作では『聖剣伝説3』までのような壮大さは抑えられ、話の主軸は主人公ではなくマナの世界で生きる「人々」にある。本作は外伝として『聖剣伝説』の世界の見せ方を新しく提示したと言えるだろう。

男主人公のストーリーは原作の初代『聖剣伝説』に準拠しており、女主人公は『1』に登場したヒロインの視点からストーリーを掘り下げる内容となっている。また、『1』を「ファイナルファンタジー外伝」としてではなく、『聖剣伝説』シリーズとして、用語の整備などを含めてリメイクしている点が特徴だ。そして通信機能によってパーティメンバーを別のプレイヤーが操作できるマルチプレイにも対応している。

さまざまなジャンルとプラットフォームで展開された「World of MANA」プロジェクト
2006年は『聖剣伝説』にとって、ゲームとしては3作品、マンガ『聖剣伝説 PRINCESS of MANA』も含めると同時期に4作もシリーズ作品が登場した年であった。 これは2005年のE3で発表があった「World of MANA」というプロジェクトによるもので、最初に発売されたのは2006年3月2日のニンテンドーDS用作品『聖剣伝説DS CHILDREN of MANA』(以下、『CoM』)である。 携帯機向けの本作は4人までのマルチプレイに対応している。本作は独自の新たな装備品として「ジェム」システムを採用しているが、マルチプレイを行うことで強力なジェムを入手することができた。 本作はゲーム開始時に4種類の主人公から1人を選べるが、ストーリーに大きな変化はなく、扱える装備品も変わらない。ゲーム内容としては、マップがランダム生成のダンジョンに潜っていき、戦闘内容によって変化するリザルトで高ランクを目指し、より良質なアイテムを求めるという内容になっている。短時間での周回が可能で、携帯機らしいライトな遊び心地が実現されている。

こちらは世界設定が『LoM』と共通しており、作中の年代は「『LoM』の数年前」を想定した外伝作品であった。フィーチャーフォン向けながら『聖剣伝説』らしいアクションは健在であり、2Dグラフィックも美しく再現されている。



フル3D作品で、明るい色使いによる絵本のような可愛らしい画面でありながら、マナの樹をめぐるアクションRPGであり、等身の低いキャラクターの軽快なアクションがあり、『聖剣伝説』シリーズのエッセンスを集約させた作品となっていた。
歴代の名作たちが次々にリメイク
そして2016年2月4日には、iOS、Android、PS Vita向けに『聖剣伝説 -ファイナルファンタジー外伝-』のフル3Dリメイク作品が登場(欧米版のタイトルは『Adventures of Mana』)。初代『聖剣伝説』のリメイク作品としては既に『新約』が存在するが、本作ではあまり大きなアレンジを加えておらず、女主人公編は存在しない。かつて容量的な問題でカットされた演出を新たに採用する、といった方向性でのリメイクとなっている。 本作は敵のモデリングなどを『RoM』から流用している部分があり、対応ハードも共通させ操作感を大きく変えないことで、『RoM』を遊んだプレイヤーにも親しみやすい作りとなっていた。


元々人気の高かった『聖剣伝説3』のキャラクターたちが3Dグラフィックで新たに描かれたことで、旧作プレイヤーたちからも再び好評を博した作品である。アクションパートは見下ろし型ではなく3人称視点になったが、キャラクターの等身が上がっている本作ではよりプレイの没入感を増す役割を果たしている。

かつてPSで発売された本作をHD画面向けに再構成し、絵本のような美しい2Dグラフィックはそのままに、設定から「エンカウントなし」を選択できるなど、より遊びやすさが向上した設計になっている。

最新作『聖剣伝説 ECHOES of MANA』や新アニメなど、広がり続ける『聖剣伝説』の世界
そして2022年4月27日、iOS、Android向けに最新作の『聖剣伝説 ECHOES of MANA』が配信された。本作の特徴は新しい主人公による新規のストーリーが展開されながら、各章で過去のシリーズ作品に登場したキャラクターとストーリーがクロスする点にある。横スクロール画面のアクションパートは遊びごたえがあり、楽しくて爽快な『聖剣伝説』らしさを継承している。

公開は2022年。「宝石泥棒編」は同作でも屈指の人気シナリオのため、どのような映像化がなされるのか、今からワクワクが止まらない。 ちなみに『LoM』は発売当時の約20年前にも既にメディアミックス展開がされていた。それぞれ原作のゲームとは多少異なる味付けがされているが、そのような内容でも「楽しい」、「こういうのもアリ」と思える自由度の高さが『LoM』という作品の懐の深さを物語っている。


(出典 news.nicovideo.jp)
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